解説
歩き始めは家内と一緒。
九州行の時は家を出る度にいい顔されなかったが随分変わったものだ。物事はやり通して初めて認められるようです。
平成十六年一月十一日(日)爽快な気分で岳精会の本部を出発。東海道が本部の近くを通っている。その道を六郷大橋へと歩く。江戸時代なら六郷の渡しだ。橋の中程へ出て
「ここから富士が見えるの」 と家内が言う。
成る程、振り返るとビルの隙間に小さな富士を見た。
ところで岳精会本部が元旦に詣でる稲毛神社には、賈島の「桑乾を度る」に因んだ、芭蕉の句碑がある。
「秋十とせ 却って江戸を さす故郷」
遠田先生を驚かしてやろうと思い付いた。
六郷岳精会の遠田、奥村家は歩いている一号線からさほど離れていない。
電話を入れながら近付くとお宅の前に遠田先生が立っていた。互いにいつもの服装と違うから近づくまで解らなかった。
本部まで遠田、奥村先生は自転車で駆け付けるが、歩いて来た私達に案の定驚いていた。
お屠蘇ならぬ日本酒を一杯ご馳走になり、すっぴんで現れた奥村先生を入れてスナップをパチリ。早々に一号線に戻った。
この辺りは海を横目に見ながら人の往来で賑わったことであろう。現在は海岸線は遠く見ることが出来ない。鈴ヶ森の刑場跡などを通って二人とも軽快に品川に向かった。