12月6日(土)品川区立荏原文化センターにおいて本年最後の全国研修会が開催されました。
令和8年昇伝審査指定吟題の指導は10月の研修会で終わっておりましたので、今回は新たに準備した一吟詩3題(指導吟としては4題)を取り上げました。
午前の部、吟礼は豊田支部_髙橋精愼先生の先導による吟礼でスタートしました。次に佐藤精堂指導本部長の挨拶と続き、宗家の挨拶・吟詠指導となります。
最初の指導吟は宗家自作の「下田岳精会40周年記念吟道大会に作有り」です。吟題の通り、本年創立40周年を迎えた下田岳精会の記念大会に宗家が贈った漢詩となります。
続いては「易水送別(駱 賓王)」を取り上げました。初唐四傑の1人と称された駱賓王が、当時の悪政を糾すべく都に向かう徐敬業を見送った際の様子を戦国時代の俠士に例えて詠ったものです。宗家の指導にも熱が入り、参加した会員の皆様の吟声がホールに響き渡りました。
午後は副幹事長‗奥村精曄先生先導の吟礼に続き、11月に実施された昇伝審査の許証授与式から再開となりました。今回全国で約150名が師範・昇伝審査に臨み、この日は皆伝師範3名、十段5名、九段6名、皆伝9名に宗家から直接許証が授与されました。また奥伝師範・準師範・八段・七段・奥伝については代表者に許証が授与されました。
式典に続き、午後の吟詠指導となります。午後は「不尽を詠める歌(山部赤人)」を取り上げました。この吟題には短歌「田子の浦ゆ」が挿入されており、短歌部分を宗嗣が、本文を宗家が指導されました。長文ではありますが、皆さん熱心に受講されていました。
最後に成果発表吟詠が3組により披露されました。「下田岳精会40周年記念吟道大会に作有り」を武蔵岳精会の小濃龍聰様、「易水送別」を千代田岳精会の関根紀風様・三島寿風様(連吟)、不尽を詠める歌を大村岳精会の宮本精秀先生、副幹事長の奥村精曄先生、宗嗣先生(連吟)で披露されました。立派な成果吟に会場からは盛んな拍手が送られていました。
この日は11月に開催された武道館大会参加者も多く参加していることもあり、ロビーには合吟コンクール優勝トロフィー(本部女子チーム)が飾られ、研修終了後には60名に及ぶ大祝賀会が開催されたそうです。参加された皆さん、お疲れさまでした。
本年の本部行事はこれで最後となります。来年また元気でお会いしましょう!(本部事務局は12月26日で営業終了、新年は5日より営業開始となります)