12月3日(土)令和4年最後の全国研修会が品川区・荏原文化センターにおいて開催されました。毎年の事ですが、この全国研修会では11月3日に実施された「奥伝以上および師範審査」の許証授与が行われることもあり、多くの会員が参加されます。
この日も180名を超える皆さんが集まり、ホールは早くから熱気に包まれておりました。当日の模様を順を追って紹介します。
この日偶然ではありますが、家元_横山岳精先生の七回忌命日に当たり、段上には家元の画像とアレンジフラワーで簡易祭壇が設置されました(画像1)。参加者一同研修開始に先立ち、祭壇に向かって黙祷を捧げます(画像2)。
午前の部、吟礼は一宮支部支部長_長瀬精縁先生による吟礼でスタートしました(画像3)。続いて渡精華指導本部長の挨拶(画像4)と続き、宗家の吟詠指導となります(画像5)。午前の部では季節のうたより「除夜の作(高適)」および宗家自作の「城を観て感有り」を取り上げました。指導中も家元の祭壇は舞台上に設置されています(画像6)。この詩は宗家が家元と共に岡崎での吟魂碑除幕式の折にホテルから眺めた岡崎城から家康の時代に思いを馳せたものです。
宗家の吟詠指導の後、杉江精寛(下田)「除夜の作」、髙岡精笙(大阪)「城を観て感有り」、吉見陸風(岩手)「除夜の作」の3名が個人指導を受けて午前の部は終了となりました(画像8、9)。
昼休み中には各地から来場された会長・支部長の皆様と共に会長連絡会を行い、再び研修が再開となります。
午後の部は武蔵岳精会会長_前澤精淳先生の吟礼で開始となりました(画像10)。吟礼の後は、式典が行われました。今回の式典では、令和5年より「神奈川地区教場合同代表」となる池田精嶽先生(湘南教場)への任命証の他、11月に行われた「奥伝以上および師範審査」受審者の代表が許証を授与されました(画像11、12)。式典の後、幹事長の挨拶(画像13)と続き、午後の吟詠指導となります。
午後の吟詠指導は三河岳精会会長_深浦精正先生による「徳川家康公を思う」からスタートです(画像14)。この詩は深浦先生自作の漢詩であり、やはり岡崎城で幼少期を送った家康公に題材を取っています。令和5年全国吟道大会での構成吟テーマが「徳川家康」(ちなみに2023年NHK大河ドラマは松本潤主演の「どうする家康」で、まさにタイムリーな構成吟になりそうです!)ということで来年に向けて家康関連の作品を取り上げる機会は増えそうです。
深浦先生に続き、再び宗家の指導となります。最後の吟題は「魯郡の東石門にて杜二甫を送る(李白)」でした。本年最後の全国を締めくくる熱の入った吟詠指導が行われました。
研修の最後は以下の皆さんの個人指導が行われました。
・田村龍蘭(千代田岳精会)「城を観て感有り」(画像15)
・岩岡龍廣(多摩岳精会)「徳川家康公を思う」(画像16)
・山中功風(六郷岳精会)「除夜の作」(画像20)
・石原精若(瑞穂支部)/黒田龍瑞(名古屋支部)「魯郡の東石門にて杜二甫を送る」(画像17)
・吉見陸風(岩手教場)「城を観て感有り」 (画像18)
・横山龍精(本部)「除夜の作」(画像19)
ちなみにこの日、ホールロビーでは宗家が本年受彰した「神奈川県県民功労者」「地域文化功労者」の2つの表彰状が飾られておりました。
参加された会員の皆様、お疲れさまでした。来年もまた、よろしくお願いします。