令和4年9月4日(日)~5日(月)にかけて、熱海温泉「ホテル大野屋」にて「令和4年度夏期師範特別研修」が開催されました。熱海大野屋さんで宿泊研修が開催されたのは実に3年ぶりのことでした。未だ新型コロナ感染症も新規感染者が日々多数発生している時期でもあり、開催が危ぶまれましたが会員の皆様の熱い思いもあってなんとか実施に漕ぎつけました。
研修の模様を時系列でご説明します。
実は参加者に先駆けて前日(9月3日)より会場の設営などを行います。担当は本部役員の先生方、事務局、もちろん大野屋スタッフの方々、そして宗家も音響やセッティング確認のためやってきます。
机・椅子のセッティング、舞台(演台)、会旗や会詩掛軸、役員席・司会・伴奏席などを設営し、その後パンフレット(名簿)・テキストを揃えます。
会場入り口には手指消毒用のアルコールも設置して研修開始を待つばかりとなりました(画像1~5)。
いよいよ研修当日です。
受付開始は12時ですので、担当する事業部や物販(教本や備品を販売)を担う庶務部、そして毎回厳しい残暑の中、熱海駅前で送迎バス乗場をご案内する青年部ら、担当部署のメンバーは午前中より集合し各々の業務を準備します(画像6~7)。
各地から参加者の皆さんが三々五々集まってきます。所属単位で受付を済ませ、指定された場所に着席頂きます。
13時より研修がスタートしました。
(三河岳精会)深浦精正副幹事長の吟礼(画像8)に続き、渡指導本部長より研修中の注意事項や、お風呂や食事など皆さん関心の高い項目について説明がありました(画像9)。今回は例年と異なり、夕食会場も大広間「瑞雲」(これまでは「富士の間」)になりましたので時間や場所を間違えないよう注意がありました。
オリエンテーション後、宗家の吟詠指導(1)がスタートです(画像10)。夏期研修の主要テーマが次年度昇伝審査指定吟題の吟詠指導ですので、皆さん宗家のことばを聞き逃すまいと熱心に聴講しています。宗家の範吟に続き参加者の合吟の形で指導は続きました(画像11、12)。この時間は「舟中子規を聞く(城野静軒)」「余生(良寛)」「古寺訪梅(渡辺郷岳)」の3題を指導いただきました。
宗家による吟詠指導に続いては、部門別研修です。部門別研修はAグループ(所属代表者または代理)、Bグループ(新師範)、Cグループ(新準師範)、Dグループ(それ以外)に分かれての研修となります。
Aグループは教場の運営、今後の有り方など高度な内容について討議がなされました。指導陣も宗家・家吉精雄幹事長・深浦精正副幹事長・山口精央副幹事長・坂井精鷽副幹事長の5名が参加し熱心な議論が繰り広げられました(画像13~15)。
BCグループは新師範、新準師範の研修です。新たに師範または準師範になられた方は必ずこの研修を受けて頂く事になっています。ここでは渡精華指導本部長・前澤精淳顧問(以上Bグループ講師)、宗嗣(Cグループ女性担当講師)、小林精晄先生(Cグループ男性担当講師)が指導に当たられました。
まずBCグループ受講者全員が一堂に会し、師範としての心構え、岳精会の基本事項、現状の課題など指導者のあるべき姿を学びます(画像16、17)。その後Bグループ(渡・前澤先生)、Cグループ男性(小林先生)、Cグループ女性(宗嗣)に分かれ吟詠指導の在り方、教場運営などについて討論や意見交換を行いました(画像18~26)。
Dグループは指導本部員の先生方による吟詠指導です。8つのグループに分かれ集合研修で習った吟題を指導本部員先生から個々細かく指導いただきます。また幾つかのグループでは、参加者全員に配布された宗家によるレポート「私の教場活動を振り返る」の指定テーマについて翌日感想を発表する事になっており、まずは発表者を誰にするか、で喧々諤々のやりとりもあったようです。Dグループ8チームをご指導いただいたのは、園田精鵬先生(画像26~28)、佐藤精堂先生(画像29~31)、奥村精曄先生(画像32~34)、秋山精正先生(画像35~37)、大森精翠先生(画像38~40)、鈴木精成先生(画像41~43)、古城精宝先生(画像44~46)、徳田精邱先生(画像47~49)の8名でした。
4時間以上続いた研修で参加者一同大変お疲れだったと思いますが、各自部屋に戻り休憩したり、温泉に入ったり、或いは研修を復習したり(?)して疲れをほぐし、いよいよお待ちかねの夕食会です。コロナ禍にあっての宿泊研修ですので、大はしゃぎというわけにはいきませんが、それでもご馳走が目の前にあれば誰しもテンションはあがるものです。カラオケや盆踊り大会(?)は無かったものの、久々の食事会を堪能いたしました(画像50~56)。なお夕食会、乾杯の発生は下田岳精会_杉江精寛先生が、会の進行は事業部(司会‗木村龍夏先生が)が担当されました。
皆さん、夕食後の「自由研修」は有意義に過ごされたのでしょうか?